【注意点まとめ】購入仕様書の書き方を解説

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物品を購入する際に必要な「購入仕様書」ですが、
この書き方ひとつで、後々の仕事のやり易さやトラブルの有無が左右されます。

今回は購入仕様書を書く際の注意点と、トラブルを防ぐコツを解説します。

購入仕様書とは

作成する目的

購入仕様書とは物品を購入する際に、発注者が受注者に対して、
「こういう物が欲しいので見積もって欲しい」と依頼するための書類です。

購入仕様書は契約書類としても扱われるので、
購入品の仕様を明記するのはもちろんの事、
発注~支払い完了までの様々な事項に関する取り決めを記載しておく必要があります。

従って購入仕様書を作成する目的は、
「購入品の仕様・契約上の取り決め事項を書類として残しておく事」と言えます。

ちなみに、購入仕様書に対して受注者が「こういう内容で見積もりました」
と回答する書類を見積仕様書といいます。

購入仕様書と見積仕様書の違い

全体構成の例

購入仕様書の構成の例を説明します。
発注者側の会社でフォーマットが決められている事が多いですが、
大まかに以下の構成となっているかと思います。

構成説明、記載例
1.購入範囲、数量受注者と認識違いが起きないように、明確に書きます
2.購入品の仕様購入仕様書で最も大切な部分です。抜け漏れ無く、かつ定量的に書きます。
必要に応じて、製造方法、検査方法、品質基準、梱包方法、
設置方法なども記載します。
3.納期必要に応じて納入日、工事完了日、試運転完了日、などを区別して記載します
4.納入場所「○○工場内の別途指定場所」など
5.引渡し条件車上渡し、置き場渡し、のように購入品をどのように
引渡して欲しいのかを記載します
6.検収(支払い)条件納入して終わりなのか、設置工事も含むのか、試運転も含むのか、
を考えて必要な条件を明記します
7.見積回答期限期限を明記すると共に、遅れる場合は連絡してもらうよう記載します
8.提出書類納入図、検査記録などの最終的な書類について、何が何部必要かを記載します

購入品の規模が大きいほどページ数も増えていき、
物によっては何十ページにもなる購入仕様書が出来上がります。

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購入仕様書を書く際の注意点

仕様は抜け漏れ無く書く

購入品の不具合を防止するには、
必要な仕様を抜け漏れ無く指定しておく事が重要です。

重量、速度、寸法、温度、流量、圧力、湿度、騒音、などに
指定忘れがないかよく確認しましょう。

購入品本体だけでなく、設置する周辺の環境や、
扱う物(搬送物やユーティリティなど)の仕様も記載します。

仕様は定量的に書く

「夏場でもしっかり冷えるエアコンが欲しい」のような定性的な書き方はNGです。
これでは機器の仕様が決まらず、見積できません。

「何kwのエアコンが欲しい」または
「何m3の部屋を気温何℃の時に、何分間で何℃→何℃に冷やせるエアコンが欲しい」、
のように定量的に書きます。

簡潔に、分かり易く書く

情報を抜け漏れないように記載していくと
どうしても分量が増えて冗長になっていきがちですが、
冗長な購入仕様書ほど見落としや勘違いを生み易くなります。

契約後のトラブルを防ぐために、
全体を通して簡潔に分かり易くまとめる事も重要です。

趣旨が被る文章を複数個所に記載していないか、
遠回しな表現になっていないか確認しましょう。

受注者側の責任範囲を広くする

例えば、構造や製造方法まで細かく指定したとして、
それが原因で不具合が発生した場合、
「うちは仕様書の指示通りに製作しただけなので知りません」
と言われてしまいます。

細かいところはあえて指定せずに、
受注者側の責任範囲で考えてもらう事も重要です。

よくやる方法としては、要求する機能だけ指定して、
機能を満足する手段(型番・構造・製造方法など)は受注者側に任せます。

仕様を抑えるべき所は抑えながら、相手の責任範囲を広くする、
といった書き方の「慣れ」が必要です。

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後々のトラブルを防ぐコツ

所掌を明確にしておく

購入範囲として受注者側が責任を持つ範囲を所掌(しょしょう)と言います。

所掌が不明確のまま契約すると、
手配漏れや予算不足などのトラブルに繋がります。

大きな設備の中でどの機器を購入するか、
配管や配線はどこまでが購入範囲か、あらかじめ明確にしておきます。

仕様書に文書として明記する、図面で取合いの線を引く、
などにより所掌の認識違いを防ぎましょう。

デビエーションリストを作成してもらう

購入仕様書で指定した仕様・条件の中で、
受注者が対応できない内容をリストアップしたものを
デビエーションリスト
と呼びます。

対応できる仕様、できない仕様がはっきり分かるため、
お互いの認識違いによるトラブルを防ぐことができます。

また契約を進める上ではデビエーションリストに
記載された内容のみを擦り合わせれば良いので、
議論のポイントを絞る事ができ、業務効率化にも繋がります。

受注者が見積仕様書を回答する際に、
合わせてデビエーションリストも提出してもらうよう、
購入仕様書に記載すると良いです。

事前に受注者側と会話しておく

購入仕様書は膨大な資料になりがちです。
受注者に突然送り付けると内容を把握するだけで時間が掛かりますし、
文章の解釈によってお互いの認識がずれる事もあります。

あらかじめ担当者同士で内容を会話しておき、
契約書類を残すために仕様書をやり取りする、
程度で捉えておく
と仕事がスムーズに進みます。

未決定事項がある場合の書き方

契約を交わす時点では未決定の細かい仕様がある場合は、
「詳細は打ち合わせにて決定」としておくのも手です。

焦ってどちらかに不利な契約をするよりは、
未決定事項や課題を明らかにした状態で契約する事で、
後々揉める事なく協議する事ができます。

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まとめ

購入仕様書を書く際の注意点と、トラブルを防ぐコツを解説しました。

  • 仕様は抜け漏れ無く、定量的に、簡潔に指定する
  • 細かいところはあえて指定せず、受注者側の責任範囲で考えてもらう事も重要
  • 所掌を明確にし、デビエーションリストを作成するとトラブルを防ぎやすい

慣れが必要な作業ですが、少しずつ覚えていきましょう。

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